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エジプトの夜明け〜新たな一頁へ
2011-02-03 00:50:03更新

エジプトもいよいよ始まりましたね。どうしてこのタイミングでって、その最大の引き金となったのはチュニジアの
ジャスミン革命の成功でしょうね。エジプトはアラブのリーダー的存在なんだとゆう自覚が強いですからね、チュニ
ジアに出来て、自分達にできないなんていうのはプライドが許さないでしょう。そもそも、Wikiリークスによるチュ
ニジア上層部の贅沢三昧の暮らしぶり暴露がきっかけで起こったこのジャスミン革命、革命に至るまでにtwitterや
Facebookでデモの呼びかけが行われるなんて、皮肉ですよね、エジプト革命も同じですが、アメリカで生まれたソ
ーシャルネットワークを駆使して、結局親米政権を打倒しようとアラブの人々が団結したのですから。

でも、まぁ起こるべくしておきた革命なんですよね。だいたい三十年も政権を握ってる大統領がいる事自体が不自然
なんですから。物心ついた時からずっとムバラクでしたよ。しかも、街の一角に掲げられた大統領の写真はたぶん就
任当時の物から変わってないと思う。83歳の割に若く見えるのは何度となく繰り返された整形と、下からのライティ
ングのおかげかとおもう。

そもそも、日本でまともにアラブを解説してくれるような報道は今までも少ない、そしてこの場に及んでも、アラブ
の情勢をうまく伝えられる報道機関が無い訳で。アラブについて研究してる人は少なく無いはずなのにね、なんで、
なんにでも解説するような人にコメントさせてんの?信用できる情報ではないですよ。

私の母が日本で国際政治の博士号を取ってまして、わたしも少なからず母の影響をうけて育ちましたので躊躇する事
なく言わせていただきますけど、そもそもこの革命、エジプトの民主化運動なんて言葉で軽く繰られても、それでは
深いところは読めませんよ。

エジプトは他のアラブ諸国に比べたらただ一点を除いては不自由なく生活している国ですからね。はっきりいいまし
ょう、ムバラクは確かに長年政権を握ってきたので独裁政権です。しかし、それはアメリカの作った親米政権による
独裁であるわけで、国民はその親米による独裁に憤慨しているのです。それはなぜ独裁政権である同じアラブの隣国
リビアではこの時期に革命が起きないかとゆう理由が物語っています。要するに民主化を求めているならリビアでも
同じように革命が起こっておかしくないですよね?つまりこれは民主化運動とは違うんです。親米政権にウンザリな
んです。リビアはちなみに反米政権です。

エジプトは対外的に良い面をしていますが、本当に外国人ばかりが優遇されていて、国民は虫けらのように扱う国で
す。極端な話、外国人の方が仕事に就きやすくてエジプト人はあぶれてるなんてこと、ほんとに過言ではないくらい。
わたしもいく度となく大使館で不快な思いをしています。大使館に働いている外国人スタッフは高い給料をもらって
いながらエジプトのために積極的に働いてもいない、それを嗜めると、エジプト人スタッフが外国人をかばい、同じ
国民をバカにする。エジプトの政府の態度がまさにそれ。そんな事があたりまえの国だったんです。だからそれに不
満を持ち度々旅行客を狙ったテロも起きたんです。エジプト政府に、海外ではなく、国民に目を向けて欲しい、また
は今の外国に媚び売る政権にダメージを与えるためにテロが起きていたわけです。

今回のムバラク政権後、はたして誰がリーダーになるのか、いちばんかたずをのんで見守っているのがアメリカでし
ょうけど、なんてたって、デモを抑え込んでしまったら各国の民主化を進めよと非難し攻撃をしてきたこれまでの姿
勢に矛盾がおきますから、ヒヤヒヤしながらも民衆を支持するなんて心にもない態度しちゃって。その見返りに反米
政権が誕生しようもんならどうしましょうと心配で仕方ないでしょうね。

野党であるムスリム同胞団の事が度々メディアで紹介される際に、この同胞団を過激派とイコールに誤解して解説す
る人がいますが、ちゃんと勉強した上で話をしていただきたい。それに足元すくわれて知識の無さが誇張されてしま
いますよ。日本語でもアラブの政治の本を読めば書いてあるが、ムスリム同胞団は孤児院や病院などを設立し古くか
ら民衆をサポートしてきた団体、組織であって、過激派とは全く異なる。むしろムスリム同胞団をアルカイダなどの
ように扱って世界にその誤解を広めたのはアメリカ。その方がアメリカに取って都合がよかったから。イスラムはテ
ロだ、アルカイダなどとゆう単純かつ幼稚な思想をメディアを駆使して無知な人間に植え付けたことで、アラブの立
場を窮地に追いやり、中東での立ち振る舞いを世界に納得させてきたんだから。 まぁ、でもそんなアメリカのパワー
バランスももう崩れてきているわけで、その証拠にいまアラブの火薬庫から次々に噴煙が上がっているにもかかわら
ずそれを消火できずにいる。わたしはまさに世界地図が描き変えられる瞬間を目にしているようで身震いの連続なわ
けだが。

今まさにミダン・タハリール(解放の広場)で100万にも及ぶ民衆が新たな歴史の一頁を塗り替えようとしている。
わたしはこの人々を見るとき、わたしの生まれる前ではあるが、かつて記録映像で見たナーセルの死を悼む群衆と重
なった。あの時と目的は違えど、エジプト国民が一つになった事がどれだけの重みを持つのか、今この時代に、これ
だけの人間が情報を遮断されてもなを一つになれる事がどれほどの意味を持つのか、世界中に問いかけているようで
ならない。

最後にエジプトに旅行にきたにも関わらず観光もできる状態ではなく、さらにはホテルに缶詰、空港で足止めとなっ
た方々には大変心を痛めています。帰国されたあるご婦人が、『またしばらくして落ち着いたらエジプトに行きたい
です』と空港でインタビューに応えてらっしゃいました。その言葉はエジプトにとってどれだけの勇気と励ましであ
るでしょう。感謝の気持ちで涙がこぼれました。

エジプトを愛して下さる方々のためにもエジプトは生まれ変わって自らの力で立ち上がりもう一度みんなが訪れたい
国にならなきゃなと思うわけです。エジプトを愛して下さる日本の皆さんほんとに有難うございます。

現在、エジプトには母と妹が里帰りしています。母はこの歴史的な瞬間の経緯をエジプトで見守りたいという事なの
で予定を変更してしばらく日本には戻らないそうです、といっても、空港がパンクしてますし。ネットはまだ遮断さ
れていますがようやく携帯も繋がり通話状態は良くないですがなんとか連絡が取れるようになりました。

一日も早くエジプトに平穏な日々が戻るよう遠い日本から願うばかりです。これ以上人々の血が流れることがありま
せんように。



エジプトの夜明け〜ムバラク支持派の正体
2011-02-03 13:23:34更新

(何卒、今回の記事も携帯で打って投稿してますので読み辛いとは思いますが、ご了承ください。)
なぜ今頃になってムバラク支持派がメディアへのアピールを始めたのか。
ムバラクはこの長きにわたる独裁政権において今まで副大統領とゆうポジショニングを設けてこなかった。これはム
バラクの前のサダト大統領(これまた親米政権)が軍のクーデターによって射殺されたのが副大統領を含めた幹部の
陰謀によるのではないかとの見方があり、自分も同じように暗殺されることをおそれてきたから。

それが今回のデモを受けて1月29日、突然スレイマンという人物を側近として副大統領に任命した。このスレイマン
という人物は何を隠そうエジプトの秘密警察を束ねる内務省長官でCIAとの繋がりも深い、もうお気付きだとは思い
ますが、そう、デモが開始され一週間以上も経つこの時期になぜ、突然ムバラク支持派が現れた謎がとけますよね?
しかもこの数日アメリカとスレイマンが電話でやりとりもしているこのタイミングに。日本のメディアでも触れてい
ますが、ムバラク支持派の人が秘密警察のIDを所持しているとの情報がありますが、つじつまが合うわけですよ。

ムバラク反対派が100万越えでデモしている中にだれが好きこのんで突っ込んできますか?はぁ、本当にエジプトの
政治は腐敗している。自分の支持なんてものは金で買えると信じてるんですよ。まぁ、実際これまで賄賂で回してき
た行政ですから。それがこんな時に露骨にでちゃうと、世界にその汚職の仕組みを見せているようで情けないですよね。

なんだかムバラク支持派の持っている真新しい垂れ幕やプラカードは個人が作ったとは思えないクオリティだったし、
何よりムバラクの写真うつりが良すぎだし。本人がチョイスしちゃってんのかなと思わせるほどで。

blogを読んでたくさんのコメント頂きました。これだけの反響をみると、いかに日本の情報が人々のニーズに沿って
いないのか、また、みなさんが世界情勢を知りたいという気持ちが強いのかを感じるわけです。頭ごなしにこの国の人
は国際政治なんて関心ないなんて決めつけて、低俗な話題を垂れ流しにしているメディアは、それ自体がいずれ国益に
何らかのダメージを与えかねないという事を自覚して頂きたい。

今日本人が求めているのは、国内だけの問題では無いはず、海外の動きもみて、自分達の今後を見極めて行きたいのだ
と思う。


(フィフィ オフィシャルブログ "All about FIFI "より〜)




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